今回のコロナウイルスへの対応を見ていると、市町村によって色々だね。
今のところ僕は特に大きな影響はなくて、それは本当にありがたいんだけど
正直、市からの支援を受けられた人と、受けられなかった人がいるのって不公平なんじゃない?
確かに、東かがわ市のテイクアウトチケットは、子供がいない家庭はもらえなかったもんね…
よし!こうなったら、東かがわ市長に実際のところを聞きにいっちゃおう!
コロナ禍で守らなければいけないもの
令和2年がスタートして間もなく発生した新型コロナウイルス
そこから、今までの私たちの生活が一変してしまう状況へ…
日々状況が変わる中で、行政は市民のためにどのような取り組みをしてくれていたのか。
東かがわ市長 上村 一郎さんにお話を伺いました。
こんにちは!市民目線で時にはきわどい事も質問しちゃいますがよろしくお願いします!
こんにちは。東かがわ市長の上村です。
よろしくお願いします!
東かがわ市の主なコロナウイルス対策支援 (令和2年6月10日時点)
- 80歳以上の市民(約4600人)1人につき5枚のマスクを配布
- 美味(うま)しかがわ テイクアウトコレクション始動
- 市内の妊婦(約70人)1人につき50枚のマスクを配布
- 70歳以上の市民(約1万人) 1人につき5枚のマスクを配布
- 英語教育等の動画コンテンツ配信
- 小規模事業者等臨時給付金支給(前年同月比で30%以上売上が減少している市内事業者に20万円給付)
- 子育て世帯等への特別支援給付金(対象となる子どもたちに、それぞれ1万円給付)
- 市内の70歳未満の障害者(約700人)1人につき5枚のマスクを配布
- 市内の18歳以下の子どもにテイクアウトチケット500円×15枚を配布
以下、今後予定の支援策
- 新生活様式対応型事業者応援事業、上限を20万円として新たに実施する事業・取り組みの2/3を補助
こうやって見ると、こんなにたくさんの支援事業があったんですね~
はい、コロナ禍において行政が第一にすべきことは、市民のみなさんを守ることです。
ただやはり、市民全員に対して無条件で支援ができていないというのは実情です…
確かに難しいところはありますよね…
企画したけれど、実現できなかった支援事業などはあったんですか?
はい、いくつかあります。
これやったらええんちゃんうか!?って思った案もあったんですが
実現するためには、協力してくれる人、使える資源、予算が必要になります。
となると、僕の一存では決められない部分もあり、現時点で実現できた支援事業は上記のものになります。
そうだったんですね~
ちょっとイジワルな質問になりますが…
正直、飲食店さんへの支援が他の業種に比べて手厚い気がするんですが…
その点についても、たくさんのご指摘がありました。
テイクアウトチケット事業は、 食卓に彩りを、食に元気を という想いから企画したものです。
外出の自粛要請に加え、 小中学校や高校が休校延長となったことで
子供たちのストレス、保護者の方のご負担が大きくなる。
そのような状況でとにかく優先したことは、如何に一般家庭内のストレスを軽減できるかということです。
実際僕の経験でもあるんですが、お腹が空くと、人間ギスギスしちゃうんですよね。
自衛隊の演習訓練の時など、ちょっとしたことでイライラしてしまったり。
そんな時って、食のありがたみを実感するんですよね。しかも東かがわ市には自慢できるおいしい食べ物がたくさんある。
おいしい物を食べてもらって、少しでも前を向いて過ごしてもらえたらという想いで今回は「食」に関する支援をさせてもらいました。
事業内容を切り取って見てしまうと、「飲食店支援」って思っちゃったんですが
本来の目的は「家庭支援」だったんですね。
「何か」を決断する時、「何か」に当てはまらない層が必ず出てきます。
これは行政に限らず、一般企業、一般家庭でも共通する話だと思います。
この場合、「何か」に当てはまらなかった層にどうアプローチするかも重要となります。
そこで考えたのは、事業者の皆さん全体への支援です。
当面の事業の継続を支えるために「小規模事業者等臨時給付金支給」を進めました。
一般の企業団体はもちろん、フリーランス、個人の農家さんや漁師さんまで対象を広げました。
そして、新型コロナウイルスの影響を受けながらも事業を持続できるように
「新生活様式対応型事業者応援事業」をこれから始めるところです。
これらの施策で、市内事業者さん全体が事業の継続や発展に踏み出せる後押しをしています。
特別定額給付金支給、こんなことがありました
そういえば、東かがわ市の特別定額給付金の支給時期が当初より早くなったのってなんでですか?
【臨時定額給付金:給付時期の前倒し】
引用:上村市長Facebook
国庫より1人10万円の給付となる当給付金について、郵送申請を頂く皆様の給付予定時期を当初「6月下旬」としていたところを、作業手順や段取りを見直し「5月下旬」に前倒ししました。
報道等をご覧になって市民の皆様にはご心配をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。何とか対応してまいりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。
新聞に香川県下8市9町の特別定額給付金の支給予定の一覧が掲載されたのですが
当初、東かがわ市が最遅でした。
それで、市民の方々からご指摘がたくさんあったんですね。”なんでこんな遅いんや!”と。
そんな中、担当職員から”市長、これは前倒しせんといかんです!”って提案があったんです。
膨大な事務処理量が見えていた分、職員自身から声が上がってきたことは、とても心強かったです。
職員はGWや休日を返上で対応してくれました。
6月8日時点で 市内約14,000世帯中、約13,000世帯の申請受付をし、うち約11,000世帯に振込ができました。
withコロナで攻めのステージへ
誰もが知っている、ワクワクするまちの実現に向けて
話は少し変わりますが、上村市長は今年で任期2年目ですね。
新たな取り組みなどはありますか?
ひとつ取り上げると、地域創生課が新体制になりました。
地域づくりグループ
魅力発信グループ
しごと・にぎわいづくりグループ
の3本柱で 東かがわ市内の顧客満足度を向上し、市外へ東かがわ市を宣伝、営業していきます。
東かがわ市の内側と外側、それぞれにアプローチするということですね。
でも、コロナの影響で外へのアプローチって難しくなりませんか?
確かに。 6月19日から全国の移動解禁となりますが、まだまだ安心はできません。
ただ、いつまでも守りだけでは東かがわ市の存続は難しくなります。
誰もが知っている、ワクワクするまちの実現に向けて
時期を見据えないといけませんが、攻めのステージへ舵を切っていかなければいけません。
地方に追い風?
上村市長にお話しを伺った翌日、四国新聞でこんな記事が掲載されていました。
働き方が変わり、人々の生活が変わっていくことで、今後、地方にも様々な影響がありそうです。
僕たち市民は、受け身で待っているだけじゃなくて
自分たちがワクワクできることをしていきたいな!